もう与えることを恐れなくていい

 
 
 
 
 ガツンと来る本に、久々に出会った。

 情けは人の為ならず。
 訳者の前書きにも書かれているのだけど、日本に伝わるこの言葉を証明するために書かれたような本だった。
 人に情けをかければかけるほどに、それは巡り巡って自分のもとへ返ってくる。そして、搾取しようとすると、最初は上手くいっても結果的に問題が次から次へと降りかかってくる。

 この本の中で人間は「ギバー(与える人)」「テイカー(受け取る人)」「マッチャー(バランスをとる人)」の3種類に分けられる。様々な実例と実験を紹介しながら、いかにギバーが成功し幸せを手に入れるかを示している。私のなりの解釈を言ってしまえば、ギバーは協力したくなる人であり、成功させたくなる人なんだと。
 雑な精神論ではなく、テイカーやマッチャーといった他の種類の人々とのバランス関係も明らかにした上で、なおギバーであることが幸せに繋がると示している。そして、ギバー全てが成功するわけではなく、自己犠牲によって搾取されてしまう人がいることに触れている点も素晴らしい。そうしたギバーはどうするべきか、そして利己的なテイカーとの付き合い方やテイカーをギバーとして振る舞わせるにはどうすればよいかなどの解決策まで書かれている。

 物語以外でこんなに感動したのは初めてかもしれない。
 そこかしこに優しさが溢れていて、世知辛い世の中って言われるけれどそんなに捨てたもんじゃないよと深く納得させてくれる。見返りを求めないささやかな優しさには必ず意味があって、感じてくれている相手はいて、時間の垣根を越えてあなたを助けてくれる。そう断言してもらえた気がする。

 私達は、他人に優しくしていいのだ。むしろ、もっと与えていいのだ。

 
 そして本筋とはあまり関係ないのだけど、最も胸に突き刺さったフレーズがある。

 才能を見つけることから始めることがダメ

 残念ながら私もそうだが、人に才能があるかどうかを見極めようとしている。その仕事、遊び、勉強など自分や他人にマッチしているだろうかと疑問を浮かべながらやっている。
 だけど、それは違うらしい。才能はある。あるって言ったらあるんだ。
 それを心の底から信じて相手と接する。見極める必要はなくて、そんなのは自ずと結果が明らかにしてくれる。
 最近人に教える機会が多いので、とても有意義な一言だった。

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