ゆっくり動く連動力

 とにかく速く動く激しく動ければいい。

 ヨガを始めてしばらくするまではずっとそう思っていました。
 確かに大きく素早く動けば、それだけ運動量があるでしょう。
 汗もかくし、筋力は鍛えられ、体重も減りやすい。

 でも、本当にそうだろうか?

 例えば、仰向けになって両足伸ばして両手はバンザイして、腹筋の力で起き上がってくる。
 全身に力をこめて勢いをつければ、わりと簡単に起き上がってこれます。

 けれど、ゆっくり動いてみたらどうだろう?
 勢いをつけず、3秒くらいかけてゆっくり起き上がってくる。途端に難しくなっていることに気づくでしょう。ゆっくり動く時、一部の筋肉の力だけではなかなか起き上がれません。だから、腹筋を鍛えるというよりも全身の連動性を高める意識で動作を行います。

 そのためには脱力することが大事です。
 腹筋で起き上がることができない人を見れば一目瞭然ですが、ものすごい力んで踏ん張っています。でも、どんなに踏ん張ってもある線よりも起き上がってくることはできません。

 例えば、腕を伸ばして思いっきり力を込めてみます。別の人が肘を曲げようとしてもなかなか曲げられませんし、もしできたとしても角張った動きになるでしょう。一方で、余分な力が抜けていれば、僅かな力で肘を曲げることができます。しかもその動きはスムーズで途中で止めることもできます。

 ゆっくり動くには身体を連動させながら動くしかありません。
 10秒かけて一歩踏み出す。片足で立つバランス力はもちろん、足をゆっくり下ろすことは大変です。
 そのあたりは太極拳を体験してみるとわかります。私は一時期、DVDを買って毎日やっていたのですが、淀みなく流れるように動くのがいかに高度な身体感覚が必要とされるのかをまざまざと思い知らされました。
 
「身体を鍛える」のではなく「身体をつなぐ」感覚を養う。
 そのためには勢いをつけず、ゆっくりと動いてみることが必要です。

 普段腹筋や背筋をやっている方もゆっくり動いてみてはどうでしょうか?

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